Tさん宅は、完全同居型の二世帯住宅。プランには、両親との暮らしに合わせたさまざまな配慮が込められています。将来を見据えてスロープを設置した玄関は、車椅子になったときも移動が不便にならない広さを確保しました。

室内はバリアフリーにし、水まわりを両親の寝室近くに配置し動線を楽に。水まわりも玄関同様、車椅子になったときを想定して、回転できる広さを確保しました。床は塩ビタイルにし、洗面蛇口は伸びるタイプにするなど、使い勝手を最優先にしています。

この家でもっともこだわったのは、客間としても使える二間続きの和室です。天井は格子仕上げにして間接照明を埋め込み、建具も縦格子で揃えています。片方には足を伸ばしてくつろげる掘りごたつもあります。床の間は玉砂利を敷いて石を飾りました。下からは間接照明の明かりが柔らかく広がり、和の趣が心地よい空間に仕上がりました。桜をイメージした和紙のプリーツスクリーンも和室の雰囲気によく合っています。

家族が集うLDKは、空間に開放感が生まれるよう勾配天井にしました。赤みのある色合いと、1枚1枚表情の異なる板を張って素敵な雰囲気を演出。テレビボードの背面には石を張り、上質感をプラスしました。2階は、子世帯夫婦と子どもたちのスペースです。子ども部屋は7帖＋ロフトの構成。ロフトに上がる階段が収納となっていて、ロフト下が勉強スペースになっているので、空間を効率よく使えます。

Tさん宅には、ORKSの家らしくホームサウナが導入されています。選んだのは、ユニットバスとスチームサウナのセット。浴室の中に椅子を置いてスチームサウナを楽しむことができます。体が温まったあとは、その場で体を洗えますので、介護入浴にもおすすめです。介護のとき、浴槽にお湯を溜めて入浴させることはとても大変な作業なので、将来を見越してサウナを導入されました。

それぞれの世帯が暮らしやすい新居は、快適な居住性もポイント。高断熱・高気密なつくりで、一年を通して均一な室内環境が保たれています。「どこにいても寒さ・暑さを感じることがありません。以前の住まいでは考えられなかったので、とても快適です」と、Tさんもその快適さを実感していました。