ご家族5人が暮らす二世帯住宅のKさん宅。「子どもが祖父母と一緒に過ごす時間もたくさん確保できるし、年を取ってから同居するよりも、今の方がいいタイミング」と奥さんは考えていたそうです。二世帯住宅をつくるにあたって、建築工房ORKSが考慮したのは、お互いの導線が重ならないようにすることでした。玄関と浴室を共有とし、キッチンと洗面室は別々に配置。生活時間の違いに配慮し、プランしています。

ご夫妻とお子さんの居住スペースは2階にあります。トップライトから光が注ぐ階段を上ると、大空間のLDK。アカシアの無垢材を使ったフローリングと、壁にあしらったレッドシダーがナチュラルな温もりを醸し出します。東南角に設けたウッドデッキには、防虫効果があり、耐久性にも優れた青森ヒバを採用。家族のもう一つのリビングとして多彩な使い方ができます。

1階はご主人のご両親のスペース。ご両親が希望した和室をリビング・ダイニングと一体で使えるよう隣に配置し、キッチンはパントリーを備えたゆったりスペースに仕立てています。寝室には大容量のウォークインクローゼットをつくり、近い位置にトイレを設けました。

1階のフローリングに使ったウォールナットの無垢材の塗装はご家族で手掛けています。ご両親、ご夫婦が一緒になって5回ほど塗装を重ねて仕上げました。「一緒に家をつくったという感じですね」とお父さん。家づくりに参加することで、愛着がわくとともに、家族の絆も深まったでしょう。