グランドピアノが映える陽だまりの家

天童市/

天童市の温泉街そばに立つSさん宅。敷地は東西に細長く、南面には隣家が迫っていました。そのためご夫妻は「暗い家になるのでは?」と懸念されておりましたが、設計段階で周囲の建物を含めたCGを作成し、一年を通して光がどのように入るのかのシミュレーションを行うことで、不安を払拭。隣家と隣家の隙間にリビングの大窓を配置したり、玄関部分を吹き抜けとすることで、光が存分に入る明るい空間を実現しています。

また、グランドピアノを設置したいというご要望があり、玄関からつながる土間コンクリート床の空間にピアノスペースを設けました。LDKからはもちろん、2階のホールからも吹き抜けを通して見える位置にあるため、家族の気配を感じながら演奏を楽しむことができます。

玄関ホール部分には、空間を有効活用するため、間仕切り兼用のシューズクロークを造作しました。上部が空いているため、吹き抜けと相まって抜け感と奥行きを生み出すことに成功しています。

デザイン的にはクリやサクラの無垢フロア、グレーの壁をメインに、ピアノをイメージしてところどころに黒を採用しているのがポイント。間接照明も取り入れ、ピアノが映える空間を演出しました。

DATA
構造規模:木造・2階建て
工法:在来工法
1階:51.75㎡(15.65坪)
2階:60.86㎡(18.41坪)
延床面積:112.60㎡(34.06坪)

■住宅性能
<断熱性能> UA値:0.36W/㎡K
<気密性能> C値:0.3㎠/